【問題1】
インタビューを読むときは、用心しなければならない。私たちは、人が話したことを、そのまま 文章にしたのがインタビューだと思ってしまいがちだ。しかし、実際にはさまざまな加工(注1) が行われてはじめてインタビュー文になる。限られたスペースで、伝えたいことを伝わりやすく表 現するためには、切ったり、貼ったり、並べ替えたり、ときには修正したりという作業が必要にな る。それは映画の作り方に似ている。映画はたくさん撮ったフィルムのなかから、必要な部分を 選び出し、つなぎ合わせていく。
(注1)加工:元の物に手を加えて新しい物を作ること
【問1】それは映画の作り方に似ているというのは、どういうことか。
1. インタビュー内容そのままではなく、手が加えられること |
2. 限られた範囲のなかで、インタビューの相手の話を忠実に再現しようとすること |
3. 実際にはインタビューで聞かなかったことも新たに加えられていること |
4. さまざまな視点からインタビューの相手をとらえようとしていること |
【問題2】
行間を読むという不思議な言葉があります。
たとえば誰かから手紙が来て、時候のあいさつ(注1)が書いてあり、いま自分たちが活動しているNPO組織(注2)の活動状況が書かれていて、「それほど豊かな財政ではありませんが、みんなで(注3)がんばってやっています。どうぞ心からの応援をおくってください」と結んである場合、読んだ人はどうするでしょうか。
なるほど、そう書いてあるからがんばれと、手紙の前で声援を送る人もいるかもしれません。けれども、心からの応援をおくってくれという言葉からいくらかの金銭的なサポートをしてほしい、あるいは手伝いに来てほしいと言っているのに違いないと思って、実際に行動に移る人も何人かいるのです。
(注1) 時候のあいさつ:手紙の初めに書くあいさつ文。四季の変化について述べる。
(注2) NPO組織:利益を目的とせず、社会的な活動を行う組織
(注3) みなして:みんなで
【問2】この手紙の場合、行間を読むとはどういうことか。
1. 手伝いに来たり、金を送ったりしてほしいのだろうと理解する。 |
2. 実際に手紙の前で声を出して「がんばれ」と言う。 |
3. すぐに「がんばれ」という内容の応援の返事を書く。 |
4. 手紙を書いた人に向かって「手伝いに来てほしい」と頼む。 |
【答え】
【問1】
1. インタビュー内容そのままではなく、手が加えられること
【問2】
1. 手伝いに来たり、金を送ったりしてほしいのだろうと理解する。