【問題1】
この先に何か目標があって、そこに向かっていくときにはモチベーション(注1)というのはどんどん高まっていくのだと思います。目標さえあれば、その目標に向かって、よし、こうしよう、ああしようとイメージを先へ先へと進められる。成功する人たちはみんな、明日こうしよう、明後日こうしようと思った瞬間、実は頭の中で、明日、明後日の「こうしよう」を一足先に、体感として身につけてしまっているのです。
たとえば、まだ今日なのに、「明日は朝から釣りに行ってこうしよう」と思うと、もうその時点で頭の中では魚を釣っています。それがイメージ力なのです。つまり、明日じゃないのに情報を作ってしまってある。明日になったらそれを引っ張り出すだけなのです。成功する人たちというのは、だいたいそういうプラスのイメージをいつも働かせている。だから実際に目標達成するのです。
(注1)モチベーション:目的に向けて行動し、続ける力
【問1】「明日、明後日の『こうしよう』を一足先に、体感として身につけてしまっている」の例として、最も適切なものはどれか。
1. 「明日は上手に発表しよう」と思うのをやめて、今すぐに発表の練習を始める。 |
2. 「明日は上手に発表しよう」と思うだけで、実際にうまく発表している気分になる。 |
3. 「明後日は上手に発表しよう」と思うと、明日発表したくなる。 |
4. 「明後日は上手に発表しよう」と思わなくても、だれよりも上手く発表できる。 |
【問題2】
小学校に上がるころ、ほとんどの人が聞いたり歌ったりした記憶があると思いますが、「一年生になったら」という歌があります。「一年生になったら、友だち百人できるかな」という歌詞なので、あれってけっこう強烈なメッセージですよね。小学校の一年生になったら、友だちを百人つくりたい、あるいは百人友だちを作ることが望ましいのだという、暗にプレッシャー(注1)を感じた人も多いのではないでしょうか。
学校というのは、とにかく「みんな仲良く」で、「いつも心が触れ合って、みんなで一つだ」という、まさにここで私は「幻想(注2)」という言葉を使ってみたいのですが、「一年生になったら」という歌に象徴されるような「友だち幻想」というものが強調される場所のような気がします。けれど私たちはそろそろ、そうした発想から解放されなければならないと思っているのです。
(注1)プレッシャー:精神的な圧力
(注2)幻想:実際にはないことをあるかのように想像すること
【問2】そうした発想から解放されなければならないとあるが、筆者のこの考えに従った行動の例として、最も適切なものはどれか。
1. クラスの仲間同士、お互いのいい点を見つけ、対立が起きないようにする。 |
2. 一人で行動している子供がいたら、その子が仲間に入れるようみんなが努力する。 |
3. どうしても気が合わない相手がいたら、無理に話ををけしなくてもいい。 |
4. やりたくないのなら、クラス全員で決めた掃除当番などの仕事をしてもいい。 |
【答え】
【問1】
2. 「明日は上手に発表しよう」と思うだけで、実際にうまく発表している気分になる。
【問2】
3. どうしても気が合わない相手がいたら、無理に話ををけしなくてもいい。