【問題1】
ある新聞記事によると、この4月から新入社員として働きだした若者のうち、かなりの人数が「そろそろ今の会社を辞めよう」と考えているという。その中の一人の主張は次のようなものだ。
大学時代の専門を生かした仕事につくつもりで今の会社を選び、新しい技術の研究に関する仕事を希望していた。ところが、実際に与えられたのは、修理用の部品を管理する仕事だった。必要な部品の種類や量を確認し、パソコンで資料を作り、工場に連絡するといったことをしている。同じことを繰り返すだけでつまらない。もっと自分が生かせる他の会社に移りたい。
①彼が「やりたいのにやらせてもらえない」という仕事は、本当に彼が満足できる仕事なのだろうか。仕事がおもしろいかどうかは、実際にやってみなければわからない。実際にその仕事についたとしても、②「こんなはずじゃなかった」と思う可能性もある。
会社という組織では、希望するかしないかにかかわらずさまざまな仕事が経験でき、多くの仕事と出会える。仕事にどう取り組むか次第で、働く前に想像した「やりたいこと」以上におもしろい仕事が見つけられるかもしれない。
仕事とは、経験を重ねる中で「こういう仕事ではこういう工夫ができる」と自らが発見していくものだ。仕事のおもしろさは、積み重ねがあってこそわかるものだといえるだろう。
【問1】①彼とは、どのような人か。
1. 仕事を辞めたばかりで、新しい仕事を探している若者 |
2. 大学時代に、修理用の部品について研究していた若者 |
3. 仕事の経験は短いが、仕事を辞めるつもりでいる若者 |
4. パソコンで資料を作ることが苦手で、苦労している若者 |
【問2】②「こんなはずじゃなかった」とはどういう意味か。
1. やりたかった仕事はおもしろいと思っていたのに、おもしろくない。 |
2. やりたい仕事をやらせてもらえると思っていたのに、やらせてもらえない。 |
3. やっている仕事が嫌いだと思っていたのに、好きになった。 |
4. やりたい仕事はできないと思っていたのに、その仕事につけた。 |
【問3】 筆者がこの文章で最も言いたいことは何か。
1. 専門を生かした仕事につくには、大学時代に専門性を身につけたほうがいい。 |
2. 会社組織に入る前に、自分を生かせるのはどんな仕事かを知るべきだ。 |
3. やりたい仕事より、やりたくない仕事のほうがおもしろいに違いない。 |
4. 自分に合った仕事かどうかは、ある程度続けてやってみなければわからない。 |
【答え】
【問1】
3. 仕事の経験は短いが、仕事を辞めるつもりでいる若者
【問2】
1. やりたかった仕事はおもしろいと思っていたのに、おもしろくない。
【問3】
4. 自分に合った仕事かどうかは、ある程度続けてやってみなければわからない。