問題 10 次の (1) から (5) 文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4 から一つ選びなさい。
(1)
インタビューでは準備も重要だが、実際のインタビューの場面になったら、いったんその準備で得たものをすべて捨てなくてはならない。そして、相手の話を真剣に深く聞き、その人が何を言わんとしているのか、丸ごと捉えて、そこで出てきた素晴らしい言葉、豊かな言葉、言葉に込められた大事なメッセージをしっかりとつかむことこそが必要なのだ。そこから良い対話が生まれてくる。良いインタビューは、次の質問を忘れて相手の話を聞けたときに初めて行えるものなのだ。
(注1)言わんとしている:言おうとしている
(注2)丸ごと:そのまま全部
52 インタビューについて、筆者の考えに合うのはどれか。
| 1. 準備したものから離れて、相手の話をよく聞くことが重要だ。 |
| 2. 準備した質問に沿って、相手から大事なメッセージを引き出すことが重要だ。 |
| 3. 相手の話をしっかり聞くことが大切なので、準備をする必要はない。 |
| 4. 相手から素晴らしい言葉を引き出すには、準備しすぎないほうがいい。 |
(2)
以下は、ある会社で全社員に送られたメールである。
社員各位
わが社の人気商品「緑山牧場チーズ詰め合わせ」を、定価の30%引き(割引後3,500円)で社員向けに特別販売します。 購入希望者は、添付の申込書にお名前と購入数をご記入のうえ、3月9日までに営業課までメールでお申し込みください。通常、社内販売の支払いと商品のお渡しは経理課で行っていますが、今回は営業課で行います。代金と引き換えに、その場で商品をお渡しします。 お渡し期間は3月16日から19日の間です。 以上、よろしくお願いします。
添付ファイル:3月1日「緑山牧場チーズ詰め合わせ」申込書
営業課 安井
53. 「緑山牧場チーズ詰め合わせ」を社内販売で購入したい社員は、期日までに営業課にメールで申し込んだあと、どうすればいいか。
| 1. 経理課で支払いをして受け取る。 |
| 2. 経理課で支払いをして、営業課で受け取る。 |
| 3. 営業課で支払いをして受け取る。 |
| 4. 営業課で支払いをして、経理課で受け取る。 |
(3)
鳥は日常的に目であたりを観察し、自身の生活にとって重要なものかどうかを見分け、必要なものを優先的に記憶しながら暮らしています。野生と飼育下では、そこに存在するものがちがっているため、重要と判断されるものも大きく変わってきますが、判断のしかた自体は変化しません。重要なものは詳細に、そうでないものはさっと流すくらいの注意で見る、というやりかたです。そして、重要と判断されなかったものは、どんどん記憶のなかから消えていきます。
(注1)野生:自然のなかで生きている状態 (注2)飼育下:飼われている状態
54. 鳥の記憶について、筆者の説明に合うのはどれか。
| 1. 何度も見たものを重要だと判断して記憶していく。 |
| 2. 生活する場がちがっても、同じものを記憶していく。 |
| 3. 生活に重要なものを選んで記憶していく。 |
| 4. 生活に重要なものでも、次第に記憶から消えていく。 |
(4)
以下は、ある町の掲示板に貼られていた文書である。
10月5日
住民の皆様へ
ごみに関するお願い
最近、「可燃ごみ」の回収日に衣類・布類が多く出されています。しかし、市の規則では、衣類・布類は毎週火曜日の「資源ごみ」の回収日に出すことになっています。資源を有効に活用するため、決められた回収日に出してください。 衣類・布類は、市内8か所の公共施設に設置してある回収ボックスでも回収しています。回収後は、中古の衣類として再使用したり、工場で再生利用したりします。ご協力をよろしくお願いします。
竹川市役所 市民生活課
55 この文書で最も伝えたいことは何か。
| 1. 「資源ごみ」として出す衣類・布類の量を減らしてほしい。 |
| 2. 「資源ごみ」の回収日に「可燃ごみ」を出さないでほしい。 |
| 3. 衣類・布類は、「資源ごみ」の回収日に出してほしい。 |
| 4. 衣類・布類は、新しく設置した回収ボックスに出してほしい。 |
(5)
自分が常識と思っていたこと、そうして見えない枠として自分をしばっていたこと、それを共有しないひとが現われる。最初、それは非常識なひと、変なひとに思えるかもしれない。だけど、それが変だと感じることで、はじめて、自分があたりまえだと思っていたことを自覚するようになる。見えない枠が見えるようになる。
(注)自覚する:意識する
56. 筆者は、ひとと出会うことによってどうなると述べているか。
| 1 見えない枠が変なものだと気づく。 |
| 2 自分をしばっていた考え方に気づく。 |
| 3 自分の常識が間違いだったと気づく。 |
| 4 ほかのひとの常識は理解できないと気づく。 |
問題 II 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
(1)
以下は、ある将棋のプロが書いた文章である。
将棋の世界には、「不調も三年続けば実力」という言葉があります。 自分自身が「自分には実力があるが、今は調子が悪いだけだ」と考えていたとしても、三年も結果を出せなければ、それが本人の持っている実力である、という結構シビア(注1)な言葉です。
仮に、不調の原因が現在の能力、実力であれば、自分の努力や練習が足りないということなので、頑張って(注2)スキルや能力を上げ、実力をつければいいということになります。新しい戦法を勉強するなど懸命(けんめい)に努力をして、基本的な能力を身につけるしかありません。
しかし、どのような物事でも、今日一生懸命やったからといって、明日すぐに結果が出るということはありません。やっていることは間違っていないし、方向性も正しい。それでも成果が出ていないときこそが、「不調」ということになります。
そのようなときは、まず気分を変えることです。どうしてもモチベーション(注3)が下がりやすくなっているので、気分転換を図る(注4)。つまり、何かを変えてみればいいということになります。これは本当に何でもいいのです。
ただし、調子は悪いので、いきなり大きなことではなく、小さなことから始めるのが良いでしょう。
たとえば、今までの生活習慣を変えてみる。早起きをしてみる、新しい趣味を始めてみる。あるいは服装を変えて、気持ちを切り替える。何でも良いのですが、生活の中にメリハリ(注5)をつけて、気持ちが行き詰まらないように、落ちないようにするのです。
(注1) シビアな:厳しい (注2) スキル:ここでは、技術 (注3) モチベーション:やる気 (注4) 図る:ここでは、する (注5) メリハリ:ここでは、変化
57. そのようなときとはどのようなときか。
| 1. 努力や練習が不足して、結果が出ていないとき |
| 2. どのような結果を出せばいいか分からないとき |
| 3. 実力があっても、結果につながらないとき |
| 4. やるべきことをやっても、結果につながらないとき |
58. 筆者によると、不調のときはどうすればいいか。
| 1. 原因を考えて新しいやり方を取り入れる。 |
| 2. 結果がすぐに出ることから始める。 |
| 3. 気分が変わるようなことをする。 |
| 4. 生活を大きく変化させる。 |
(2)
ナスやトマトは人間が栽培(さいばい)するときも、何日間か水を与えず、そのあと、たっぷりの水を与える栽培方法(さいばいほうほう)がとられることがあります。水を断つ(たつ)(注1)のですから、その時期と期間を間違えれば、植物は枯れてしまいます。でもこれは、①根の性質を考えると、納得できる理論です。
成長する芽生え(めばえ)は、毎日、水をたっぷりと与えられると、根をあまり発達させません。根を発達させなくても、水が十分に得られるからです。逆に、水が不足すると、植物は水を求めて根を張りめぐらせます(はりめぐらせます)(注2)。何日間も水が与えられないと、植物は根を強く長く張りめぐらせるのです。
根を強く長く張りめぐらせた植物に、水が与えられると、この根が水をいっせいに吸収します。
(中略)
「多くの水が一気に吸収されて、果実が大きくなると、果実が水っぽくなって、甘みや旨み(うまみ)が少ない果実になるのではないか」との心配があるかもわかりません。
しかし、②心配はいりません。根が水を吸収する力が強くなると、養分(ようぶん)(注3)もよく吸収され、葉が大きく展開し、光合成(こうごせい)(注4)が十分にできます。だから、甘みや旨みのもとになる物質も多くつくられるのです。
(注1) 断つ: ここでは、与えるのをやめる
(注2) 張りめぐらせる: 広く張る
(注3) 養分: 栄養となる成分
(注4) 光合成: ここでは、植物が光を使って栄養となる成分をつくり出すこと
59.① 根の性質について、筆者の説明に合うのはどれか。
| 1 芽生えのとき何日も水を与えないでおくと、よく発達し水を吸収するようになる。 |
| 2 芽生えのとき水が不足すると、そのあと水を与えても吸収しなくなる。 |
| 3 水を毎日適度に行え続けていると、強く長く張り水を吸収しやすくなる。 |
| 4 根が発達したあと水を与えない期間があると、さらに強く長くなる。 |
60. ②心配はいりませんとあるが、なぜか。
| 1 根から吸収された水で、果実が甘みや旨みのもとをつくるから |
| 2 葉が水を吸収し、果実に甘みや旨みのもとを送るから |
| 3 果実が大きくなれば、甘みや旨みを蓄えることができるから |
| 4 大きくなった葉が、光を使って甘みや旨みのもとをつくるから |
(3)
以下は、今の若い人について書かれた文章である。
大勢の前で意見を述べるのは誰でも緊張する。うまく伝えられるかどうかと思う不安はあるから気後れ(注1)する人もいる。それは、いつの時代も変わらないと思う。ただ、私たちの場合は、うまく話せないからと尻込み(注2)する者はいたが、自分の考えを言うことを嫌がる者はあまりいなかった。というのは、仲間との議論はみんながやっていたからだろう。
私は別に議論がいいと言っているわけではない。ただ、自分が感じることや考えることを言って、友だちの意見を聞くことは、自分の考えを確かなものにしていくためには欠かせないと思うので、議論という言い方をしているだけなのである。
ところが、今は中高生に限らず若い人全体の中に、まったくと言っていいほど議論がない。違いを主張するのは相手に自分を理解してほしいと思うからで、仲のいい関係であればあるほど自然なことなのだが、それを主張しなくなっている。
以前、若い人を取材して、なぜ言わないのかと訊(注3)いたときの返事は、「人にはそれぞれ考え方があるのだから、とやかく(注4)言うことはできない」というものだった。これは、あたかも(注5)相手を尊重している「個人主義」のように聞こえるが、気のおけない(注6)はずの親しい友だちに対してもやっているのは不自然である。
本当は、「自分の言うことに反対されて傷つくのがいやだから、相手の言うことにも反対しないわけ」で、<結局、友だちに合わせているのは、友だちのことを思っているからではない。自分がかわいいのであり、傷つきたくないからなのだ>ということだろう。
(注1)気後れする:消極的になる
(注2)尻込みする:ここでは、不安になってやろうとしない
(注3)訊く:尋ねる
(注4)とやかく:良いとか悪いとか
(注5)あたかも:まるで
(注6)気のおけない:気をつかう必要がない
61 大勢の前で自分の意見を述べることについて、筆者たちの場合はどうだったか。
| 1 仲間との議論より緊張するので、嫌いな人が多かった。 |
| 2 仲間との議論に慣れていたので、発言を避ける人は少なかった。 |
| 3 仲間との議論を多くしていたので、みんな積極的に意見を言った。 |
| 4 仲間との議論をあまりしなかったので、うまく意見を言える人が少なかった。 |
62 今の若い人たちが議論をしない理由として、筆者の考えに合うのはどれか。
| 1 人の考えを聞いても、自分の考えは変わらないと思うから |
| 2 自分が何か言うことで相手を傷つけたくないから |
| 3 自分の考えに反対されて、いやな思いをしたくないから |
| 4 自分の考えを相手に理解してもらうことは難しいと思うから |
問題 12 次の A と B の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4 から一つ選びなさい。
66. 睡眠不足で悩む人について、A と B が共通して原因だと指摘していることは何か。
| 1 不規則な生活を送っていること |
| 2 深い睡眠が取れていないこと |
| 3 夜遅くまで活動していること |
| 4 睡眠時間が足りないこと |
67. 睡眠不足を解消するために、A と B はどのようなアドバイスをしているか。
| 1 A も B も、できるだけ生活のリズムを乱さないようにしたほうがいいと述べている。 |
| 2 A も B も、寝る前の時間を有効に活用したほうがいいと述べている。 ていないこと |
| 3 A は寝る前に気持ちを落ち着かせたほうがいいと述べ、B は基本的な生活習慣を見直したほうがいいと述べている。 |
| 4 A は寝る前の行動に気をつけたほうがいいと述べ、B は寝るときの環境や使う物を意識したほうがいいと述べている。 |
問題 13 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4 から一つ選びなさい。
以下は、カウンセラーに相談することについて書かれた文章である。
人からよく相談される人というのは、じっくり相手の話に耳を傾けてくれる人であるはずだ。相談者は、答をすぐに出してほしいのではなく、まずはじっくり話を聞いてほしいのだ。語りたいのだ。
相談に行って、親切にもこちらに代わって即座に答を出してくれる人がいたとして、それは助かったと素直にその回答を採用するほど、僕たちは単純素朴ではない。だいいち、本人がいくら考えてもわからない難問に対して、事情もよくわからない他人からそんなに簡単に答を出されてはたまらない。
だからといって、人に話すことが役に立たないというのではない。いや、むしろ大いに役立つのである。あんなに悩んでいたのに、いろいろ迷うばかりでどうにも答が出なかったのに、人に話してみたら案外簡単に建設的な(注 1)解決策が見つかった。そんなことも珍しくない。(中略)
そうしたケースでは、悩みや迷いを話した相手が答を出してくれたわけではない。相手に事情がわかるような話して聞かせているうちに、これまでと違った視点からの回答がふと思い浮かんだのである。これまでいくら考えても思い浮かばなかったことが、別の構図(注 2)のもとに突然浮かび上がってくる。迷いが吹っ切れる(注 3)瞬間というのも、そのようにして訪れるのだろう。
では、そうした別の構図をもたらす(注 4)新たな視点は、いったいどこからやってくるのか。それは、語り合いの中からというしかない。聞き手がいることで、聞き手にわかるように事情や自分の悩める思いを説明しようとする。聞き手がわかってくれないことには話が進まないので、聞き手に理解してもらうにはどう説明するのがよいかを工夫しながら話すことになる。
そこで意識されるのが、聞き手の理解の枠組み(注 5)、つまり聞き手がものごとを理解するのに主として用いている枠組みである。聞き手の理解の枠組みを意識しながら、事情を説明し、自分の悩める思いを説明しているうちに、自分の理解の枠組みと聞き手の理解の枠組みが交錯(注 6)しつつ融合し(注 7)、そこに自分ひとりで見えていたときとは違った視点がもたらされる。そんな感じなのではないだろうか。
その新たな視点を採用してみると、これまで経験も違った意味をもってくる。目の前の現実の見え方も一変する。
(注 1) 建設的に:ここでは、よりよい
(注 2) 構図:ここでは、とらえ方
(注 3) 吹っ切れる:消えてなくなる
(注 4) もたらす:ここでは、生み出す
(注 5) 枠組み:ここでは、方法
(注 6) 交錯する:交差する
(注 7) 融合する:一つになる
69. 筆者によると、語り合いの中で相談者はどのように話そうとするか。
| 1 聞き手が関心を持つように、工夫しながら話す。 |
| 2 聞き手が知りたいと思っていることを中心に話す。 |
| 3 聞き手がわかるように、事情や悩みをできるだけ詳しく話す。 |
| 4 聞き手が理解できるように、説明のしかたを考えながら話す。 |
70. 筆者の考えに合うのはどれか。
| 1 語り合いによって、それまで気づかなかった視点が得られる。 |
| 2 語り合っているうちに、聞き手の視点で考えられるようになる。 |
| 3 違う経験をした人に相談すれば、現実の見え方も変わる。 |
| 4 自分の視点を大切にして語ることで、悩みの解決につながる。 |
問題 14:
71 海外旅行から帰国した大原さんは、今、平山空港にいる。平山空港から友人の家に、ビン入りのジュースを送ることにした。今は朝の 6 時で、すぐにカウンターへ行って送りたいと思っている。どうすればいいか。
| 1. ①へ行き、身分証明書を見せ、安全便で送る |
| 2. ①へ行き、専用ボックスを購入し、クール便で送る |
| 3. ①か②へ行き、専用ボックスを購入し、安全便で送る |
| 4. ①か③へ行き、専用ボックスを購入し、安全便で送る |
72 加山さんは、旅行に行くため四国地方の自宅から平山空港に荷物を送ろうと思っている。縦、横、高さの合計が 90cm で重さが 13kg のスーツケースを、配送会社の営業所に持っていって通常配送で送るつもりである。片道だけの利用の場合、料金はいくらになるか。
| 1. 2000 円から 100 円割引された金額 |
| 2. 2000 円から 200 円割引された金額 |
| 3. 2400 円から 200 円割引された金額 |
| 4. 2400 円から 100 円割引された金額 |

