【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。
人の嫌がる仕事を進んで引き受けたり、お年寄りやハンディキャップをもつ人を的確にお世話するボランティアの姿を見ていると、「すごい。自分にはできない」と感じてしまう人は多いかもしれません。
でも、こうした行動や態度は活動をしていくなかで徐々に身についていくものです。ボランティアをしているのは特別、正義感が強いやさしい人ばかりというわけではありません。
ボランティアを始めた動機に「おもしろそうだから、興味があったから」と、好奇心や探求心をあげる人はたくさんいます。責任をもって活動できるなら、きっかけは何でもいいのです。むしろ、「よいことをする!」という気負いがない分、自然体でボランティアに関われる人も多いのです。
【問1】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。
1. 特別な人でなくても、責任感さえあれば、誰でもボランティア活動はできる。 |
2. お年寄りやハンディキャップをもつ人を的確に世話できる人は、ボランティア活動に向いている。 |
3. 正義感や責任感はなくても、もっと気軽にボランティア活動に参加してほしい。 |
4. 「よいことをする!」という気持ちが強くなければ、ボランティアはできない。 |
【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。
近代以前の社会では、職業はおのずと定められていることが多く、選択の幅はきわめて小さかった。さらに、生まれて死ぬまで同じコミュニティ(注1)のなかで暮らす人が多かった。
それに対して近代社会では、人びとは自由に職業を選択できる。また国内なら自由に移動することもできるし、自由に起業したり、趣味やボランティアのサークルをつくって活動することもできる。
つまり、近代社会では一人ひとりの「自由」という理念が大切にされ、さまざまな自由な活動が保証されている。そしてそれに対応して、社会の側も、不特定多数の人とやモノや情報がさまざまに行き交う空間(注2)となっているのである。
(注1)コミュニティ : 地域社会
(注2)行き交う : 行ったり来たりする
【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。
1. 近代以前、人はずっと移動せずに暮らしてきたが、近代以降は移動の自由を得た。 |
2. 近代社会では個人の自由が重視され、職業選択や移動等の活動も自由になった。 |
3. 近代以前は自由がなかったため、近代社会の人びとはそれを非常に大切に考えている。 |
4. 近代社会になって自由が保証されたが、人も情報も多すぎて社会が不安定になった。 |
【答え】
【問1】1. 特別な人でなくても、責任感さえあれば、誰でもボランティア活動はできる。
【問2】2. 近代社会では個人の自由が重視され、職業選択や移動等の活動も自由になった。