【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。
わたしはふつう、視野に入っているものはみんな見ている、と思いやすいのですが、視野に入っていても注意していなければ見えないものです。普段でもそうです、自分が足を怪我すると、町の中には足を怪我した人が思いの外に多いことに気がつきます。よく若者が電車に乗って老人に席を譲らないといいますが、あれは老人は網膜の上には映っていても、意識のアンテナが働いていないのだと思います。若者には同世代の若者がよく目についたのは、自分の経験からも分かります。
【問1】この文章の内容として最も適切なものはどれか。
1. 若者が老人に席を譲らないのは、老人が視野に入っていないからである。 |
2. 若者は同世代の若者に対してだけ意識のアンテナを働かせているのである。 |
3. 目に入ったものでも、意識を働かせていないと、実は見えていないのである。 |
4. 我々は、何に対しても、意識のアンテナをよく働かせなければならない。 |
【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。
ニュースの価値や情報を決めるのは、客観的な基準やデータだけではなく、たまたまそのニュースを担当した人の感情や好き嫌いが大きく働いている。この「感情や好き嫌い」は、「主観」と言い換えることもできる。客観の反対。つまりテレビのニュースや新聞の記事は、何を報道するかしないか、何をニュースにするかしないかを決めるその段階で、もう客観的などというレベルではない。
【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。
1. ニュースは、その内容を選択する時点から報道する側の主観が入っている。 |
2. ニュースの価値は、それが客観的であるかどうかによって決まる。 |
3. ニュースの担当者は、自分の感情や好き嫌いに気をつけるべきだ。 |
4. ニュースは、客観的な基準を気にせず、主観的に報道すればよい。 |
【答え】
【問1】3. 目に入ったものでも、意識を働かせていないと、実は見えていないのである。
【問2】1. ニュースは、その内容を選択する時点から報道する側の主観が入っている。