【練習5】比喩・ほかのものにたとえる①

【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。

 雨が降れば傘をさす。傘がなければ風呂敷ふろしきでもかぶる。それもなければぬれろしか仕方がない。

 雨の日に傘がないのは、天気のときに油断ゆだんして、その用意をしなかったからだ。雨にぬれて、はじめて傘の必要を知る。そして次の雨にはぬれないように考える。雨があがれば、何をおいても傘の用意をしようと決意けついする。これもやはり、人生の一つの教えである。

 わかりきったことながら、世の中にはそして人生には、晴れの日もあれば雨の日もある。好調こうちょうの時もあれば、不調ふちょうの時もある。にもかかわらず、晴れの日が少しつづくと、つい雨の日を忘れがちになる。好調の波がつづくと、ついゆきすぎる。油断する。これも、人間の一つの姿すがたであろうか。

【問1】この文章の内容として最も適切なものはどれか。

1. 雨の日に傘を持っていないのは、つい油断ゆだんしてしまうからである。
2. 人生がうまく行っている時は、悪い時に備える心を忘れがちだ。
3. 人は、雨があがると、いつもつい傘をどこかに忘れて来てしまう。
4. 人生が好調こうちょうな時は晴れの日が続くので、傘を準備しておく必要はない。

【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。

 足が速い人は、生まれつき速い。遅い人は、生まれながらにして遅い。特に短距離走たんきょりそうはポテンシャルの勝負―。

 そう思っている方が多いでしょうし、私もつい数年前まではそう思っていました。そして、ある面ではやはりその通りなのです。生まれ持った骨格こっかくけん筋肉きんにくなどの質によって、足の速さはかなりの部分まで決まってしまいます。

 車と同じで、エンジンの性能を超えた走りはできません。

 ただし、多くの人は、性能を限界まで引き出していないのです。また、エンジンの性能がアップしなくても、タイヤをえたり、運転テクニックを上達させたりと、スピードをアップさせる方法はほかにいくらでもあるのです。

【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。

1. 車の速さは、エンジンの性能によって決まる。
2. 足が速いか遅いかは、生まれながらにして決まっている。
3. 車のスピードをアップさせる方法は、いろいろある。
4. 足が遅いと思っている人も、工夫すればもっと速くなれる。

 

 

 

 

【答え】

【問1】
2. 人生がうまく行っている時は、悪い時に備える心を忘れがちだ。

【問2】
4. 足が遅いと思っている人も、工夫すればもっと速くなれる。

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