【練習11】提示後を問う

 【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。

  物理学者でもあり、科学者の社会的責任などについて活発かっぱつ発言はつげんしている池内了いけうちさとるさんは、「便利さとは、自分自身の中にある能力を失うこと」と述べています。(中略)
  道具やエネルギーに多くを依存いそんしていると、これらが使えない状況になったときにとても困ることは、経験した人はもちろん、そうでない人も容易に想像できるでしょう。
  自動はたしかに便利です。ただし、どの部分を「自動化」し、どの部分を、わたしたちの内的能力を高めることで処理していくか、わたしたち自身が考えて決めていく必要があります。便利さをどんどん取り入れていくことは、最初は「よい面」がよく見え、あたかも「よい面」しかないように思えます。しかし、それはほんの一面にすぎません。わたしたちは、「便利」や「自動」を受け入れるときには、それによって現れるかもしれない「悪い面」も予測できなければならないと思います。便利を受け入れる「実力」を身につける必要があるのです。

【問1】それは何を指しているか。

1. 自動化すること
2. 便利さをどんどん取り入れること
3. よい面
4. 悪い面

【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。

 音楽にしろ、美術びじゅつにしろ、演劇にしろ、それを好んで鑑賞かんしょうする人々の内面ないめんには、それぞれの表現 手法にあこがれる気持ちがあるんだろうと思います。できることなら、自分も同じようにやってみた い。けれどもふつうの人は、自分で表現できるほどの技術はないし、そのための訓練も積んでい ませんから、プロのように歌ったりいたりすることはできません。試しにやってみても、自分で思 いえがいていたような歌や絵にはならないでしょう。

 そこで、人々の芸術よくたす代理人だいりにんの役割をたしてくれるのが、プロのアーティストたちで す。

 彼らの作品を鑑賞することで、私たちは、あたかも自分が何かを表現したような気分になれる。スポーツ(これも広い意味の芸術に含めていいでしょう)を見ているときの気持ちを思い出してみ れば、そういう面があるのは明らかです。

【問2】そういう面とは何を指しているか。

1. 自分の好きな音楽や美術びじゅつや演劇など、それぞれの表現手法にあこがれること
2. プロと同じようにやってみるが、自分がおもえがいていたようなものにならないこと
3. プロの作品を鑑賞かんしょうすることで自分が何かを表現したような満足感を得ること
4. スポーツを見て、自分もまるで選手と同じように興奮こうふんした気持ちになること

 

 

 

 

【答え】

【問1】
3. よい面

【問2】
3. プロの作品を鑑賞かんしょうすることで自分が何かを表現したような満足感を得ること

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