【練習1】文体 – Thể văn

読む前に 「日本語なのです。」は、「だ体」「である体」では、どのように書きますか。      [問題]  私たちは、いろいろな場面に合わせて服を着替える。たとえばふだんはTシャツにジーンズの人も、パーティーのときはスーツやきれいな服を着るのではないだろうか。言葉も同じで、それぞれの場面などによって使いわける。  たとえば、日本語は、話すときと書くときで文体が違う。また、書き言葉の中には「です・ます体」「だ体」「である体」などの文体がある。初級では、話し言葉の日本語を中心に勉強してきた。中級では書き言葉を学ぶことも増えてくる。「だ体」「である体」という文体も知っておけば、文章が読みやすくなるだろう。   [ふりがな]  私たちは、いろいろな場面ばめんに合あわせて服を着替きがえる。たとえばふだんはTシャツにジーンズの人ひとも、パーティーのときはスーツやきれいな服ふくを着きるのではないだろうか。言葉ことばも同おなじで、それぞれの場面ばめんなどによって使つかいわける。たとえば、日本語にほんごは、話はなすときと書かくときで文体ぶんたいが違ちがう。また、書かき言葉ことばの中には「です・ます体たい」「だ体たい」「である体たい」などの文体ぶんたいがある。初級しょきゅうでは、話はなし言葉ことばの日本語を中心ちゅうしんに勉強べんきょうしてきた。中級ちゅうきゅうでは書かき言葉ことばを学まなぶことも増ふえてくる。「だ体たい」「である体たい」という文体ぶんたいも知しっておけば、文章ぶんしょうが読よみやすくなるだろう。 【問題】この文章の内容と合っているものはどれか。 1.日本語にはさまざまな文体があり、場面ばめんなどなどによって変えている。 2.中級ちゅうきゅうの日本語では、書き言葉より話し言葉を中心に勉強する。 3.日本語では、書き言葉と話し言葉の文体がよく似ている。 4.日本語の話し言葉には、「です・ます体」「だ体」「である体」の文体がある。 ここに気を付けよう 「日本語にはさまざまな文体があるが、意味は同じである。それぞれの文体を覚えよう。」 【答え】 1.日本語にはさまざまな文体があり、場面ばめんなどなどによって変えている。

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【練習13】筆者の気持ちを理解する – Tìm hiểu suy nghĩ của người viết

読む前に 筆者がいいパーティーだったと思っているのはどちらですか。            A そのパーティーはにぎやかだった。     B そのパーティーはうるさかった。      【問題】  うちのそばに小さいレストランができたので、さっそく行ってみた。外には小さく店の名前が書いてあるだけ。派手なかざりは一つもなく、落ち着いた雰囲気だ。入ってみると3つほどテーブルがあり、汚れ一つない真っ白なテーブルクロスがかけられていた。私は窓のそばの席に座り、メニューを開いた。どれもとてもおいしそうで、期待がふくらんだ。  その時、10人ほどの集団が入ってきて、レストランは満員になった。彼らはこの店によく来るらしく、メニューも見ないでどんどん注文をし始めた。私は自分の注文が後になってしまうと少し心配になりながら、一番人気があるというAセットを注文した。  私の方が先に店に入ったのに、やはり私の料理は彼らの料理の後に運ばれてきた。彼らに先に注文されたからだ。その上、料理を待っている間ずっと、彼らがおいしそうに料理を食べながら、大声で話をするのを聞かされた。料理が来たときにはもう疲れてしまい、味はどうでもよくなってしまった。      【ふりがな】  うちのそばに小さいレストランができたので、さっそく行ってみた。外には小さく店の名前が書いてあるだけ。派手はでなかざりは一つもなく、落おち着ついた雰囲気ふんいきだ。入ってみると3つほどテーブルがあり、汚よごれ一つない真まっ白しろなテーブルクロスがかけられていた。私は窓まどのそばの席に座り、メニューを開いた。どれもとてもおいしそうで、期待きたいがふくらんだ。  その時、10人ほどの集団しゅうだんが入ってきて、レストランは満員まんいんになった。彼らはこの店によく来るらしく、メニューも見ないでどんどん注文ちゅうもんをし始めた。私は自分じぶんの注文ちゅうもんが後になってしまうと少し心配しんぱいになりながら、一番いちばん人気があるというAセットを注文ちゅうもんした。  私の方が先に店に入ったのに、やはり私の料理りょうりは彼らの料理りょうりの後に運はこばれてきた。彼かれらに先に注文ちゅうもんされたからだ。その上、料理りょうりを待っている間ずっと、彼らがおいしそうに料理りょうりを食べながら、大声おおごえで話をするのを聞かされた。料理りょうりが来たときにはもう疲つかれてしまい、味はどうでもよくなってしまった。 【問】ここの文章を書いた人の気持ちを説明しているのはどれか。 1.レストランはきれいだし、料理りょうりがおいしかったので満まんぞく足している。 2.集団しゅうだんのせいでなかなか料理りょうりを食べられなかったので、楽しめなかった。 3.レストランはかざりがなくてよくなかったが、集団しゅうだんの話は楽しかった。 4.集団しゅうだんと話をしながら料理りょうりを食べたので、料理りょうりの味はどうでもよかった。 ここに気を付けよう 筆者の気持ちが表れる言葉に注意しよう。 【答え】 2.集団しゅうだんのせいでなかなか料理を食べられなかったので、楽しめなかった。

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【練習12】文章の構造を理解する – Hiểu cấu trúc đoạn văn

読む前に 第1段落が「冷房は素晴らしい技術だ」という内容で始まる文章があります。その次の段落だんらくが  「しかし」で始まっていたら、その文章全体の内容はどんなものだと考えられますか。    A 冷房のよい点だけを述べる。        B 冷房のよくない点も述べる。 【問題】  冷房という技術は本当に素晴らしく、私たちは暑い夏に冷房のおかげでいろいろ助けられている。例えば、勉強でも仕事でも、暑い中、汗をかきながらやるよりも、涼しいところでやったほうがずっと快適だ。  しかし、よいことばかりではない。実は、人の体温を調節する神経は5℃以上の急な変化を繰り返すことに弱いそうだ。暑の室外と室内の温度差は10℃以上になることもよくあり、そこを出たり入ったりしているうちに、この体温を調節する神経がうまく働かなくなることがあるのだ。その結果、疲れやすい、頭が痛いなど、さまざまな症状があらわれる。  そうなると、さらに悪いことが起きる。どこへ行っても冷房があるために、どんどん具合が悪くなったり、夏が終わるまで治らないということもあるのだ。それでは仕事や勉強どころか、遊びも楽しめないだろう。  このように、冷房は暑い夏を快適に過ごすための優れた技術ではあるが、思わぬ体調不良の原因にもなりうる。冷房の技術はありがたいものだが、大事なことは、その技術を上手に使うということだろう。      【ふりがな】 冷房れいぼうという技術ぎじゅつは本当ほんとうに素晴すばらしく、私たちは暑あつい夏に冷房れいぼうのおかげでいろいろ助たすけられている。例えば、勉強べんきょうでも仕事でも、暑あつい中、汗あせをおきながらやるよりも、涼すずしいところでやったほうがずっと快適かいてきだ。  しかし、よいことばかりではない。実じつは、人の体温たいおんを調節ちょうせつする神経しんけいは5℃以上いじょうの急な変化へんかを繰くり返かえすことに弱よわいそうだ。暑あつの室外しつがいと室内しつないの温度差おんどざは10℃以上いじょうになることもよくあり、そこを出たり入ったりしているうちに、この体温たいおんを調節ちょうせつする神経しんけいがうまく働かなくなることがあるのだ。その結果けっか、疲つかれやすい、頭あたまが痛いなど、さまざまな症状しょうじょうがあらわれる。  そうなると、さらに悪いことが起きる。どこへ行っても冷房れいぼうがあるために、どんどん具合ぐあいが悪くなったり、夏が終わるまで治なおらないということもあるのだ。それでは仕事しごとや勉強べんきょうどころか、遊あそびも楽たのしめないだろう。  このように、冷房れいぼうは暑あつい夏なつを快適かいてきに過すごすための優すぐれた技術ぎじゅつではあるが、思わぬ体調不たいちょうふ良りょうの原因げんいんにもなりうる。冷房れいぼうの技術ぎじゅつはありがたいものだが、大事だいじなことは、その技術ぎじゅつを上手じょうずに使うということだろう。 【問】この文章で一番言いたいことは何か。 1.冷房れいぼうは素晴すばらしい技術ぎじゅつなのでどんどん使用するべきだ。 2.室外しつがいと室内しつないの温度差おんどざが10℃以上あると、快適かいてきでほっとする。 3.冷房れいぼうで体をこわしてしまうこともあるので、うまく使う必要がある。 4.冷房れいぼうを使うと体温を調節ちょうせつすることができなくなるので、使わないほうがいい。 ここに気を付けよう それぞれの段落だんらくには役割やくわりがある。 段落だんらくの役割やくわりを理解すると、段落同士だんらくどうしの関係がわかり、その文章ぶんしょうの構造こうぞうが理解できる。それぞれの段落だんらくで一番言いたいことを見つけ、段落だんらくの役割やくわりを考えよう。 【答え】 3.冷房れいぼうで体をこわしてしまうこともあるので、うまく使う必要がある。

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【練習9】出張表現①

 【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  日本では、人気の美術展びじゅつてんに行くと一番混んでいるのが、入り口の作家の略歴りゃくれきとか解説ボードの前です。入場者はまずここで作家の立派りっぱな略歴や作品のすばらしさという能書のうがき(注1)のシャワーをあびて、その通りありがたく鑑賞かんしょうするのです。そんな人が次に立ち止まるのは教科書に出ている名画めいがとかパンフレットに掲載けいさいされた作品の前で、見終わった後には話題の「〇〇展」を見てきましたという事実が残るだけです。これでは本当の鑑賞ではなく、単に決められた通りの観光コースを見学してきただけの旅行者と同じです。  評価ひょうかの定さだまった作家、人気の作品というのは当然専門家が選んだものであり、その意味で価値かちのあるものには違いないのですが、それでは単なる追体験ついたいけんに過ぎません。自ら主体的しゅたいてきに鑑賞したいならば、まず入り口の略歴とか作品の解説を見る前に作品そのものを観てまわり、自分が好きな作品があったら解説を読み、最後に略歴などをみて理解を深めるという見方をしてみてはどうでしょうか。 (注1)能書き:薬などの効果を示したもの。ここでは、優れた点を並べた言葉 【問1】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 美術展にある、作家の紹介や解説は役に立つもので、旅行の観光コースでただ見ていただけの絵が、より深く理解できる。 2. 美術展を主体的に見るために、まず作品を観てから、好きな作品の解説を読み、略歴を読むことをすすめる。 3. 美術展では、自分の感受性で気に入った作品を観るべきであり、作家の紹介や解説などは見る必要はない。 4. 美術展では、入り口の解説の前は混んでいるため、先に作品を観て、次に解説を読み、略歴で理解を深めるほうが効率的である。 【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  文章には音楽と同じようにリズムがあります。音楽があるテンポで演奏えんそうされなければ音楽として聞こえないように、読書もしかるべきスピードで読まないと知識として脳に入ってこないのです。僕ぼくは「速読そくどく(注1)法ほう」という読書方法をあまり評価ひょうかしていません。  速読とはたとえるなら、「ベートーベンの第五シンフォニーを五分で演奏してしまおう」ということに相当します。しかし、そんなことをすればどんなに素晴すばらしい楽曲がっきょくでも音楽として成立しません。  文学もそれと同じこと。夏目漱石なつめそうせき(注2)の『坊ぼっちゃん』を十分程度でパッパッと読んでしまったら、脳の中で行われる情報処理じょうほうしょりとしては、浅いものにならざるを得えません。 (注1)速読そくどく:速いスピードで本を読むこと (注1)夏目漱石なつめそうせき:明治時代の小説家 【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 読書と同様に、音楽は演奏えんそうが速いスピードで行われると、成立しない。 2. 速読では音楽と同様にリズムが重要で、スピードが遅すぎると頭に入らない。 3. 速読は、それにふさわしい音楽とともに行うのが、最も効果的である。 4. 速読は、音楽の演奏を普通より短時間で終わらせることと同じで、いいと思わない。         【答え】 【問1】 2. 美術展を主体的に見るために、まず作品を観てから、好きな作品の解説を読み、略歴を読むことをすすめる。 【問2】 4. 速読は、音楽の演奏を普通より短時間で終わらせることと同じで、いいと思わない。

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【練習8】疑問提示文②

【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  日本で生活している留学生の多くが、「日本人は家族の関係が薄い」という感想を抱くようだ。 一人暮ひとりぐらしをしている大学生があまり家族と連絡をとらないことや、老人ホームなどの施設しせつで暮らすお年寄りが多いことなどから、そう感じるらしい。「経済が発展した結果、昔は強かった家族の人間関係が、だんだん薄く、冷たくなったのだ」という意見もよく聞く。本当にそうなのだろうか。  ある全国調査によると、「あなたにとって何がいちばん大切ですか」という質問に対して「家族」と答えた人の割合は、1978年が23%、1988年が33%、1998年が40%、2008年が46%だった。家族がいちばん大切だと言う考えの人が30年で倍になったことがわかる。  一方、「職場の同僚どうりょうとのつきあい」「隣となり近所の人とのつきあい」「親しんせき」について、「相談したり助けあったりできる関係」にあることが望のぞましいかどうかを聞いたところ、すべての項目こうもくにおいて、「望ましい」と答える人の割合は減少傾向にあった。 【問1】この文章の内容として最も適切なものはどれか。 1. 職場や地域、親せきとのつきあいは薄れているが、家族関係を重視する人の割合が高まっている。 2. 経済発展をしても、家族関係や、職場や地域、親せきとの関係の強さはあまり変わっていない。 3. 年とともに、職場や地域、親せきとの関係は強まりつつあるが、家族を大切に思う人の割合は増えていない。 4. 家族関係だけでなく、職場や地域、親せき関係を重視する人の割合もすべて低下してきている。 【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  目の前の相手が悲しんでいるとき、その自分の感情を思い出していただきたい。同情どうじょうとか、共感きょうかんとか、力になってやりたいといった気持ちが起こるだろう。また、人に親切にしたときや贈り物をしたときなど、相手がうれしそうな表情やしぐさをして、喜んでいるとわかれば、自分もうれしくなるだろう。このようにして相手の感情がわかり、それに対して共感する気持ちが生まれれば、それは相手に対する好感情につながる。  だが、喜んでいるのか悲しんでいるのか、さっぱりわからない人の場合はどうだろうか。その人にどう接せっしていいかわからず、共感する気持ちもわからない。なんとなく敬遠けいえん(注1)したくなるのではないだろうか。(中略)  とくに若い世代は、感情を表にあらわさない人に対して、「わからない人」という評価ひょうかを下し敬遠しがちだ。そのため、人と話すときに自分の感情をうまくあらわせない少年少女は、クラスメートたちから仲間なかまはずれにされやすく、ときにはいじめられっ子になったりもする。感情をうまく表にあらわせない人は、対人関係が悪くなりやすいのである。 (注1)敬遠けいえん:嫌いやがって避さけること 【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 相手の感情がわからない人は、仲間はずれにされたりいじめられたりする。 2. 自分の感情を相手に対して上手に出していけば、良い人間関係を作りやすい。 3. 目の前にいる人が自分の気持ちに共感してくれないと、その人との関係が悪くなる。 4. 感情を表に出さない人より、表に出す人のほうが人間関係で問題が起きやすい。         【答え】 【問1】 1. 職場や地域、親せきとのつきあいは薄れているが、家族関係を重視する人の割合が高まっている。 【問2】 2. 自分の感情を相手に対して上手に出していけば、良い人間関係を作りやすい。

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【練習7】疑問提示文①

 【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  今の日本人の欲望は留とどまるところを知りません。常に新しい物を欲しがる。美味おいしい物ばかりに目移めうつりする。身みの丈たけ(注1)以上の生活を求め続けている。そして子供には過度かどの期待をかけ、能力以上の成果を望む。果たしてそこに本当の幸福があるのでしょうか。  ほんのつい最近まで、日本人は身の丈に合った慎つつましい(注2)生活を送っていました。少なくとも私が幼少ようしょうの頃ころはそうでした。背伸せのびをすることなく、不満を口にすることなく、慎ましい暮らしの幸せを感じていました。  かつてのような貧しい暮らしが良いというのではありません。ただ、身の丈に合わない生活には、きっと大きな落おとし穴あながある。そんな気がするのです。 (注1)身みの丈たけ:身長 (注2)慎つつましい:ぜいたくでない 【問1】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 昔は貧しかったが、今は欲しい物が何でも手に入り、現代の日本人は幸福である。 2. 少し前まで日本人は貧しい暮らしをしていて、あまり幸福とは言えなかった。 3. 今の日本人は背伸せのびして良い生活を求めているが、それでは幸福になれないだろう。 4. 筆者が子供の頃は、自分の生活に満足しながら生活していて、幸福だった。 【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  みなさんは、そもそも何のために文章を書くのでしょうか。  もし、私自身が同じ質問を受けたら、「自分を表現し、他者たしゃと関かかわりながら生きていくため」と答えます。学校の教科書や参考書をいくら読んでも、それだけでは他者との関わりは生まれてきません。知識として知ることと他者と関わるということは、質的しつてきに全く別次元じげんのことだからです。知識をいくら積つみ重かさねても、他者と関わることは永遠にできないでしょう。  理解し感動したことや一生懸命いっしょうけんめいに考えたことを、拙つたなくても(注1)いいから、試行錯誤しこうさくご(注2)しながらでもいいから、誰かにきちんと「伝える」練習をしてみましょう。それは、きっと社会に働きかけ、他の人々と共に生きていく練習にもなるでしょう。「書く」という行為こういは、静かに自分の内面ないめんを見つめることでありながら、同時に社会に向けて行動する第一歩にもなり得るのです。 (注1)拙つたない:下手だ (注2)試行錯誤しこうさくご:いろいろやってみて失敗しながら目的に近づいていくこと 【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 書くときには「何のために文章を書くのか」をよく考えることが大切だ。 2. 書くことは、誰かにきちんと「伝え」、社会に向けて行動することにつながる。 3. 教科書や参考書で勉強しても、知識が増えるだけで、書くことは上手にならない。 4. 書くことによって人は成長し、自分の内面を見つめられるようになる。         【答え】 【問1】 3. 今の日本人は背伸せのびして良い生活を求めているが、それでは幸福になれないだろう。 【問2】 2. 書くことは、誰かにきちんと「伝え」、社会に向けて行動することにつながる。

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【練習6】比喩・ほかのものにたとえる②

 【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。   スポーツをやる目的やかかわり方は種々多様しゅじゅたようである。オリンピックで金メダルを争うような熾烈しれつなスポーツもあれば、勝敗はともかくみんなで楽しく遊べばよいというスポーツもある。健康けんこうのため、あるいはレクリエーションのためにというスポーツのある一方で、スポーツが仕事というプロスポーツも存在している。しかしやり方や目的は違え、どれもスポーツであることには変りはない。   レベルは違ってもスポーツはスポーツなのであり、そのレベルから少しでもうまくなり、強くなろうとするやり方は基本的きほんてきには違いのないものである。頂点に通じる長い山道のどこを歩いているかの違いであり、けわしさや空気の薄さは上にいくほどつらくはなるが、歩いて進むことや歩き方には変りはない。そしてどこで立ち止まっても山の空気は新鮮しんせんで、景色は美しい。その人その人によって、どの高さで楽しんでもいいものだし、そして誰にでももう少し高く登ってみたいと思わせるのがスポーツというものなのである。 【問1】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 登山は、どんな人でも楽しむことができ、誰もがより高いところを目指そうとする。 2. 登山というスポーツは、上にいくほど苦しくなるが、どこにも楽しさはある。 3. スポーツとは、どのレベルでも楽しさがあり、少しでも上達したいと思うものである。 4. スポーツにはさまざまなレベルがあるが、楽しくないものはスポーツではない。 【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  なんかの本で読んだ話。ある山の麓ふもと(注1)で、おじいさんと孫が、山鳩やまばと(注2)の雛ひな(注3)を育てていた。その山の反対側に、別のおじいさんと孫がいて、こっちは鷹たか(注4)の雛を育てていた。それぞれの雛が成長して、飛べるようになったんで、ある日、空に放してやった。そしたら、鷹が山鳩を食べてしまった。山のこっち側では、山鳩が喰くわれたって泣いた。向こう側では、鷹がはじめて餌えさを獲とったって喜んだ。ひとつの現象なのに、山のこっちと向こうでは、まるっきり正反対のことが起こったってことになる。  妙みょうな話だけど、人生の喜びや悲しみは、根本的こんぽんてきにそういうものだ。この世で起きることには、本来、何の色も着いていない。  そこに、喜びだの悲しみだのの色を着けるのは人間だ。 (注1)麓ふもと:山の下の部分 (注2)山鳩やまばと:山に住む鳥 (注3)雛ひな:鳥の子供 (注4)鷹たか:肉食の鳥で、山鳩より大きい 【問2】の文章の内容として最も適切なものはどれか。 1. 住んでいるところが変われば、同じ現象でも違って見えるものだ。 2. 人生にうれしいことも悲しいこともあるのは、しかたがないことだ。 3. いくら人が喜んだり悲しんだりしても、起きたことはどうすることもできない。 4. 世の中で起きる物事は、立場によって見え方や意味が変わってくる。         【答え】 【問1】 3. スポーツとは、どのレベルでも楽しさがあり、少しでも上達したいと思うものである。 【問2】 4. 世の中で起きる物事は、立場によって見え方や意味が変わってくる。

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【練習5】比喩・ほかのものにたとえる①

【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  雨が降れば傘をさす。傘がなければ風呂敷ふろしきでもかぶる。それもなければぬれろしか仕方がない。  雨の日に傘がないのは、天気のときに油断ゆだんして、その用意をしなかったからだ。雨にぬれて、はじめて傘の必要を知る。そして次の雨にはぬれないように考える。雨があがれば、何をおいても傘の用意をしようと決意けついする。これもやはり、人生の一つの教えである。  わかりきったことながら、世の中にはそして人生には、晴れの日もあれば雨の日もある。好調こうちょうの時もあれば、不調ふちょうの時もある。にもかかわらず、晴れの日が少しつづくと、つい雨の日を忘れがちになる。好調の波がつづくと、ついゆきすぎる。油断する。これも、人間の一つの姿すがたであろうか。 【問1】この文章の内容として最も適切なものはどれか。 1. 雨の日に傘を持っていないのは、つい油断ゆだんしてしまうからである。 2. 人生がうまく行っている時は、悪い時に備える心を忘れがちだ。 3. 人は、雨があがると、いつもつい傘をどこかに忘れて来てしまう。 4. 人生が好調こうちょうな時は晴れの日が続くので、傘を準備しておく必要はない。 【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  足が速い人は、生まれつき速い。遅い人は、生まれながらにして遅い。特に短距離走たんきょりそうはポテンシャルの勝負―。  そう思っている方が多いでしょうし、私もつい数年前まではそう思っていました。そして、ある面ではやはりその通りなのです。生まれ持った骨格こっかくや腱けん、筋肉きんにくなどの質によって、足の速さはかなりの部分まで決まってしまいます。  車と同じで、エンジンの性能を超えた走りはできません。  ただし、多くの人は、性能を限界まで引き出していないのです。また、エンジンの性能がアップしなくても、タイヤを履はき替かえたり、運転テクニックを上達させたりと、スピードをアップさせる方法はほかにいくらでもあるのです。 【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 車の速さは、エンジンの性能によって決まる。 2. 足が速いか遅いかは、生まれながらにして決まっている。 3. 車のスピードをアップさせる方法は、いろいろある。 4. 足が遅いと思っている人も、工夫すればもっと速くなれる。         【答え】 【問1】 2. 人生がうまく行っている時は、悪い時に備える心を忘れがちだ。 【問2】 4. 足が遅いと思っている人も、工夫すればもっと速くなれる。

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【練習3】言い換え・ほかの言葉で言い換える①

【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。   わたしはふつう、視野しやに入っているものはみんな見ている、と思いやすいのですが、視野に入っていても注意していなければ見えないものです。普段でもそうです、自分が足を怪我けがすると、町の中には足を怪我した人が思いの外ほかに多いことに気がつきます。よく若者わかものが電車に乗って老人に席を譲ゆずらないといいますが、あれは老人は網膜もうまくの上には映っていても、意識のアンテナが働いていないのだと思います。若者には同世代せだいの若者がよく目についたのは、自分の経験からも分かります。 【問1】この文章の内容として最も適切なものはどれか。 1. 若者が老人に席を譲ゆずらないのは、老人が視野しやに入っていないからである。 2. 若者は同世代せだいの若者に対してだけ意識のアンテナを働かせているのである。 3. 目に入ったものでも、意識を働かせていないと、実は見えていないのである。 4. 我々われわれは、何に対しても、意識のアンテナをよく働かせなければならない。 【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  ニュースの価値かちや情報じょうほうを決めるのは、客観的きゃっかんてきな基準きじゅんやデータだけではなく、たまたまそのニュースを担当たんとうした人の感情かんじょうや好すき嫌きらいが大きく働いている。この「感情かんじょうや好き嫌い」は、「主観しゅかん」と言い換えることもできる。客観きゃっかんの反対。つまりテレビのニュースや新聞の記事は、何を報道ほうどうするかしないか、何をニュースにするかしないかを決めるその段階だんかいで、もう客観的きゃっかんてきなどというレベルではない。 【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. ニュースは、その内容を選択する時点から報道ほうどうする側の主観しゅかんが入っている。 2. ニュースの価値は、それが客観的きゃっかんてきであるかどうかによって決まる。 3. ニュースの担当者たんとうしゃは、自分の感情かんじょうや好き嫌いに気をつけるべきだ。 4. ニュースは、客観的な基準きじゅんを気にせず、主観的に報道すればよい。       【答え】 【問1】3. 目に入ったものでも、意識を働かせていないと、実は見えていないのである。 【問2】1. ニュースは、その内容を選択する時点から報道する側の主観が入っている。

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【練習2】対比・ほかのものと比べる②

 【問題1】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  人の嫌いやがる仕事を進んで引き受けたり、お年寄りやハンディキャップをもつ人を的確にお世話するボランティアの姿すがたを見ていると、「すごい。自分にはできない」と感じてしまう人は多いかもしれません。  でも、こうした行動や態度たいどは活動をしていくなかで徐々じょじょに身についていくものです。ボランティアをしているのは特別、正義感せいぎかんが強いやさしい人ばかりというわけではありません。  ボランティアを始めた動機どうきに「おもしろそうだから、興味きょうみがあったから」と、好奇心こうきしんや探求心たんきゅうしんをあげる人はたくさんいます。責任をもって活動できるなら、きっかけは何でもいいのです。むしろ、「よいことをする!」という気負きおいがない分、自然体しぜんたいでボランティアに関かかわれる人も多いのです。 【問1】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 特別な人でなくても、責任感さえあれば、誰でもボランティア活動はできる。 2. お年寄りやハンディキャップをもつ人を的確に世話できる人は、ボランティア活動に向いている。 3. 正義感せいぎかんや責任感はなくても、もっと気軽きがるにボランティア活動に参加してほしい。 4. 「よいことをする!」という気持ちが強くなければ、ボランティアはできない。 【問題2】問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。  近代以前の社会では、職業はおのずと定さだめられていることが多く、選択せんたくの幅はきわめて小さかった。さらに、生まれて死ぬまで同じコミュニティ(注1)のなかで暮らす人が多かった。  それに対して近代社会では、人びとは自由に職業を選択できる。また国内なら自由に移動することもできるし、自由に起業きぎょうしたり、趣味やボランティアのサークルをつくって活動することもできる。  つまり、近代社会では一人ひとりの「自由」という理念が大切にされ、さまざまな自由な活動が保証ほしょうされている。そしてそれに対応して、社会の側も、不特定多数ふとくていたすうの人とやモノや情報がさまざまに行ゆき交かう空間(注2)となっているのである。 (注1)コミュニティ : 地域社会 (注2)行ゆき交かう : 行ったり来たりする 【問2】この文章で筆者が最も言いたいことは何か。 1. 近代以前、人はずっと移動せずに暮らしてきたが、近代以降は移動の自由を得た。 2. 近代社会では個人の自由が重視され、職業選択や移動等の活動も自由になった。 3. 近代以前は自由がなかったため、近代社会の人びとはそれを非常に大切に考えている。 4. 近代社会になって自由が保証されたが、人も情報も多すぎて社会が不安定になった。         【答え】 【問1】1. 特別な人でなくても、責任感さえあれば、誰でもボランティア活動はできる。 【問2】2. 近代社会では個人の自由が重視され、職業選択や移動等の活動も自由になった。

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