【練習6】指示語を問う

 【問題1】

 人間は「私」の身体は周囲の自然から独立したものだと、思っている。「私」の皮膚ひふから外の世界は他者だ、と思っている。しかし、これは人間の個体意識が作りだした大きな錯覚だった。

 人間の身体は、もともとすべての自然、すべての生命とつながったものだ。「私」はもともと「我々」だったのだ。科学技術を進歩させる過程で人間はそのことを忘れかけていた。しかし、宇宙飛行士たちは、科学技術の進歩の最先端で、逆にそのことを思い出し始めている。

                        (龍村仁『地球のささやき』角川学芸出版)

【問1】そのことは何を指しているか。

1.私の身体は周囲の自然から独立しているということ
2.科学技術の進歩の過程で人間が身体を忘れてしまったということ
3.科学技術の進歩の最先端にいるのだということ
4.私の身体は地球環境とつながっているのだということ

【問題2】

 近所づきあいが薄れてくると、町内にどんな人が住んでいるかを知ることもできなくなってしまいます。特に、家に引きこもりがちな、災害弱者とよばれる人の情報は欠如することが多く、市町村の防災関係部局(注1)でさえも、災害時に支援の必要な市民について把握しているところは、25%しかありません。個人情報保護法の施行以来、プライバシーに関わる情報の管理はいっそう厳しくなっていて、災害弱者をますます孤立させてしまう傾向にあります。生命にかかわる災害救助には、情報の活用を許されているといいますが、そのような柔軟な対応は、あまりとられていないのが実情です。

     (中田実ほか『町内会のすべてが解る!疑問・疑問100問100答』じゃこめっと出版)

(注1) 防災関係部局:役所や役場で、災害を防ぐ仕事を担当している部や課

【問2】そのような柔軟な対応とあるが、その説明として最も適切なものはどれか。

1.災害弱者とよばれる人の情報をいつでも使えるようにすること
2.防災関係部局の救助法に関する情報を自由に使えるようにすること
3.災害救助のために災害弱者の個人情報を活用すること
4.プライバシーに関わる情報を防災に関係なく活用すること

 

【答え】

【問1】
4.私の身体は地球環境とつながっているのだということ

【問2】
3.災害救助のために災害弱者の個人情報を活用すること

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *