【練習7】「だれが」「何を」などを問う

 【問題1】

 眠ってからしばらくすると、レム(REM)睡眠というものが始まる。マブタがピクピクする。このレムの間に、頭はその日のうちに、あったことを整理している。記憶しておくべきこと、すなわち、倉庫に入れるべきものと、処分してしまってよいもの、忘れるものとの区分けが行なわれる。自然忘却である。

 朝日をさまして、気分爽快であるのは、夜の間に、頭の中がきれいになれされ、広々としているからである。何かの事情でそれが妨げられると、寝ざめが悪く、頭が重い。
朝の時間が、思考にとって黄金の時間であるのも、頭の工場の中がよく整頓され、動きやすくなっているからにほかならない。

                       (外山滋比古『思考の整理学』筑摩書房)

【問1】それは何を指しているか。

1.その日にあったことをしっかりと記憶しておくこと
2.十分な睡眠をとって、気分爽快に目覚めること
3.十分な睡眠をとって、気分爽快に目覚めること
4.記憶すべきことだけ残し、要らないものは忘れること

【問題2】

 私企業の主導的原理である「自己利益の追求」に突き動かされて馬車馬のようにさんざん働いた親の世代を見て、今の若者は「彼らは結局のところ幸せだったのか」と問い直し、そうした生き方を考え直そうとしている面が確実にある。「不況の中の豊かさ」とも言える不思議な環境を享受する、ある意味で幸運な時代に生きているからこそ、若者は「何らかの活動を通じて自分なりに何か生きがいを見つけたい」「人とつながることによって喜びや充実感とともに感じたい」「だれかの役に立つことによって自分自身の居場所を見つけたい」という願望を実現できる可能性を感じとっている。こういう意識が若者を、広い意味でのボランタリーな活動(注1)に向かわせているのだ。

(丸橋恭一、坂田郷一、山下利恵子『若者たちの〈政治革命〉組織からネットワークへ』中央公論新社)

(注1) ボランタリーな活動:参加者が金銭的な報酬なしで協力する活動。募金活動や福祉活動のことか多い。

【問2】こういう意識とはどのような意識か。

1.自分の居場所や生きがいが見つけられるかもしれないという意識
2.馬車馬のように働くのではなく、もっと楽に生きたいという意識
3.「不況の中の豊かさ」とも言える幸運な時代を生きているという意識
4.自分の願望が実現できるかどうかを感じとろうとする意識

 

【答え】

【問1】
4.記憶すべきことだけ残し、要らないものは忘れること

【問2】
1.自分の居場所や生きがいが見つけられるかもしれないという意識

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